アジャイル開発における「プロダクトオーナー」とは?
プロダクトオーナーは、アジャイル開発において非常に重要な役割を担っています。
では実際にプロダクトオーナーは開発を進めていく中でどんなことをしているのでしょうか?
この記事では
- プロダクトオーナーが何を行うかわからない
- プロダクトオーナーの目的がわからない
- スクラムマスターやプロジェクトマネージャーとの違いがわからない
上記のような疑問や不安にお応えしていきます。
今回の記事を読めばこれがわかる!
☑️ プロダクトオーナーの目的 ☑️ プロダクトオーナーの役割 ☑️ プロダクトオーナーが身につけるべきスキル
この記事を書いている私は、、
株式会社Enlytの山本です!今回はアジャイル開発におけるプロダクトオーナーについて詳しく解説していきます!
目次
プロダクトオーナーとは?
プロダクトオーナーとは?
プロダクトオーナーとはプロダクトの方向性を定める責任者です。
プロダクトオーナーはアジャイル開発の手法の一つであるスクラム開発において、プロダクトに対する最終決定権と責任を持ち、非常に重要な役割を担っています。
プロダクトオーナーはなぜ必要か?
プロダクトオーナーの主な役割は、開発チームが行うべき作業を優先順で記述した「プロダクトバックログ」を作成し管理することです。
プロダクトオーナーは、開発チームがより効率的にゴールできるようにプロダクトバックログを明確化し、さらに状況に合わせて柔軟に改良していく必要があります。
プロダクトバックログがないとスクラムチーム全体のロードマップを失うことになり、メンバーが一丸となって動くことが難しくなります。
プロダクトオーナーは基本的に開発チームに直接指示を出すことはなく、プロダクトバックログを提示するだけです。
そこでプロダクトオーナーとチームを繋ぐ役割を果たすのが、スクラムマスターです。スクラムマスターとは、アジャイル開発の一種であるスクラム開発のプロセスを正しく実行できる人を指し、チームのコーチングやチーム内の円滑なコミュニケーションのサポートをします。
またプロダクトオーナーと名前が似ているプロジェクトマネージャーはウォーターフォール開発の責任者であり、スクラム開発においては存在しません。
プロダクトオーナーがアジャイル開発で行うべき事
プロダクトオーナーが実際に行うタスク
①ビジョンを定義
プロダクトオーナーはプロダクトの価値を最大化するために、ビジョンを定義しチームに共有します。
ビジョンをチームで共有することで、素早く柔軟な対応を求められるアジャイル開発においてもチームが一貫性のあるビジョンを持ち続けられるようになり、トラブル発生時などにもビジョンに立ち返り適切な対応をすることができます。
②プロダクトバックログを作成・管理
プロダクトバックログの管理はプロダクトオーナーのメインのタスクです。
プロダクトバックログのリストを作成し、顧客のニーズをもとにシステムの機能や要件の優先順位をつけます。
また、プロダクトバックログはプロジェクトのニーズに合わせて定期的な更新が必要になります。
③顧客のニーズを的確に反映する
プロダクトオーナーは顧客のニーズを読み取り、的確にプロダクトに反映させる必要があります。市場の動きに合わせてニーズを正しく理解すると同時に、コストとのバランスも考慮しなくてはいけません。
そのため、プロダクトオーナーは市場に関する深い知識と柔軟な対応力が求められます。
プロダクトオーナーが議論すべきこと
ここではプロダクトオーナーがプロジェクトを進めていく中で、誰とどのようなことを議論すべきなのかを説明します。
①開発チームと議論すべきこと
プロダクトオーナーが開発チームとプロジェクトについて議論をすることは欠かせません。
具体的には
- プロダクトオーナーがやりたいことは実際に開発チームが実現可能か?
- どのように実現できるか?
- 開発する順番はどうするべきか?
を議論し決定します。
プロダクトオーナーがやりたいことが開発チームで実現可能であることを確認しなければ、無駄なコストや時間を費やしてしまうこともあります。
またアジャイル開発は世の中の流れに合わせて機能を少しずつリリースしていくことが可能で、開発の優先順位は重要なポイントになります。
この議論は、開発のコスト・リスク・時間の3つの観点で話し合っていくことが重要です。
コストを抑えることでリスクが増えてしまったり、リスクを避けることで必要以上に時間がかかってしまうことなどがないように、バランスを保ったり調整したりしていく必要があります。
②ポテンシャルユーザー(見込み顧客)と議論すべきこと
サービスをリリースしたときに使用してくれるであろうポテンシャルユーザーと議論を交わすことで、自分が思い描いてるサービスに対するよりリアルな反応を確認することができます。
具体的には
- どのような機能があったら良いか?
- 必要のない機能はなにか?
などを議論します。
そこから実際に開発を進めていく中で、機能を追加したり無くすなどしてユーザーのニーズを反映させていきます。
ポテンシャルユーザーと議論をする時に大切なことは、誘導的な質問をしないことです。自分がやりたいと思っていることを相手にも賛同して欲しい時は、特定の答えが返ってくる質問をしてしまう時があります。
しかし、そのような誘導的な質問をしていてはユーザーの本当のニーズを知る機会を失いかねません。質問をするときは自分の気持ちを抜きにして、フラットな状態で行いましょう。
③プロジェクトに関わっていない社内の人と議論すべきこと
プロダクトオーナーは常にプロダクトのことを考えているため、主観的になり視野が狭くなってしまうことがあります。そのような時に、開発チーム以外の社内の人とプロダクトについて議論をすることで、視野が広くなり新しい発見をすることができます。
プロダクトオーナーが身につけるべきスキルとは
①開発・製品に関する知識
プロダクトオーナーは顧客のニーズを読み取り課題解決を図るため、開発や製品に関する幅広い知識が必要です。顧客の要望とコストのバランスを最適化し、プロダクトの価値を最大化しなければいけません。
また、市場の動きを予測し柔軟に対応するスキルも求められます。正確に予測をするためには、開発・製品に関する知識を最大限に活用する必要があります。
②コミュニケーション能力
プロダクトの価値を最大化するには、開発チームのチームワークが非常に重要です。ビジョンや開発情報の共有をし、チーム一丸となってゴールに向かわなければなりません。
そのためには、プロダクトオーナーがチームにとって最適な環境を作る必要があります。開発チームのメンバー1人1人を気にかけコミュニケーションを取ることで、チームの結束力を高めます。そうすればトラブルにもチーム全体で迅速に対応することができ、メンバーのモチベーション維持にも繋がります。
③発言力や決断力
プロダクトオーナーは顧客の要望を聞くだけでなく、適切な代替案を提言する発言力が必要です。プロダクトオーナーが優柔不断では、無駄なコストがかかり最適な価値を提供できなくなることもあります。
また、時には顧客の要望に「ノー」という決断力も必要です。豊富な知識と経験で顧客やチームからの信頼を得ることで、必要な時に適切な判断をすることができるようになります。
プロダクトオーナーが気をつけるべき事例と対策
開発チームにA社を起用して自社プロダクトを開発していた際、A社の担当者の方がプロダクトに対してさまざまな提案をしてくれました。
プロダクトオーナーはA社の提案通りに開発をしていき、揉めることなく進んでいきました。しかしこのように開発を進めた結果、自身や自身のユーザーの意見を反映することができなくなり、自社プロダクトとは言えないものが出来上がってしまいました。
より良いプロダクトを作るためには、提案を全て受け入れるのではなく、意見の違いを恐れずに自身や自身のユーザーの理想に近づけようとする努力が必要です。
プロダクトオーナーは自分と開発チーム、またユーザーの意見をバランス良くプロダクトに反映しなければなりません。
自分の意見をしっかりと発言するために、開発やプロダクトに対する知識やサービスの展開方法・価値・売上などビジネスの知識を身につけ、自分の理想のプロダクトをイメージしやすくしておきましょう。
まとめ
プロダクトオーナーはアジャイル開発において、プロダクトに対する最終決定権と責任を持ち、非常に重要な役割を担っています。プロダクトオーナーの役割は、ビジョンを定義し「プロダクトバックログ」を作成・管理することです。
この役割を果たすためには、開発や製品に対する知識を身につけ、自身の決断力とコミュニケーション能力を磨くことが重要です。
Enlytについて
株式会社Enlytはベトナムに開発拠点SupremeTechを持ち、Enlytではこれまで50以上の開発プロジェクトを行ってきました。( 株式会社Enlytの実績は開発実績ページから)ベトナムと日本のグローバルなチームで、数多くのプロジェクトを成功に導いてきました。
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