【連載】パートナーと広げていく開発の知見〜日本のブランドを世界へ〜
前回、ECサイトでのブランディングや、それを行うためのShopify導入について伺いました。
【連載】ECサイトのブランディングを当たり前に〜Shopifyでさらに具現化しやすく〜
開発チームのチームメンバーの管理や、コミュニケーションについて、また、今後のEコマース(EC)やブランディングの展望についてShopify開発パートナーである株式会社フラクタ代表取締役の河野貴伸氏に弊社代表の久保が伺いました。
Enlytと実際にパートナーとしてやってみて
開発拠点SupremeTechの安心感
—— 実際にパートナーとしてやってみていかがでしたか?
河野氏:開発拠点SupremeTechのCEOのビンさんがとても安心感があって。マネジメントもエンジニアリングも理解している人には憧れや尊敬がありますし、何よりそんな人と出会えたことが嬉しくて楽しくて。こういう才能を持った方と仕事ができることはとても楽しいですし、そういう方が代表をしている会社と一緒に何かできるというのは大きかったです。
久保:SupremeTech側では彼の考え方や姿勢はもちろん浸透していて、同等のパフォーマンスは難しくても、そういった同じ志を持って向かっていくところがあります。日本のEnlyt側でも兄弟のような関係でプロジェクトを担当しているので、僕たちも安心して仕事ができています。その印象を開発パートナーやお客様にも持っていただけてるのはとても嬉しいです。
プロジェクトを俯瞰してみる人材の存在
河野氏:一方で、全体を俯瞰で見れるというのはすごく大事なことだと思っていて、久保さんのような、そういう立場の人が日本側にもにいるんだなっていうのはすごく安心しました。
僕は、アジャストするときはコミュニケーションを密に取るように心がけています。特に、プロジェクトの始まりのあたりでは議論することが多く、その時、適切に「こうするべきで、こうあるべきです」と言ってくれたり、「技術的な部分でこうできる」ということを教えてくれる方とは仲間として一緒にやれるし、信頼できる。そういう関係性を築くことは難しいですし、何でもYESマンだと怖いなと思っていたので、EnlytとSupremeTechのみなさんから「そうではなく、ここで改善ができる」という提案があったのが嬉しかったです。
もちろん、ベトナムのエンジニアメンバーも歯車が噛み合ってくるとパフォーマンスの高さはすごいと思います。加えて、単なる開発アウトソーシングとはレベルが違うなと思う部分では、僕らを信頼した上で言ってくれる提案があるところが大きいかと思ってます。「実現するために、Enlyt&SupremeTechはこういう方法を取ったほうがいいと思ってるんですが、どうですか?」というコミュニケーションが多い。これがとてもありがたかったです。実際、EnlytとSupremeTechの皆さんのおかげで、短期間でプロジェクトが上手くいきました。
久保:確かにオフショアですし、お客様もやりたいことがあるから、言われるようにやりなさいというケースも多いんですが、それじゃ楽しくないじゃないですか。
エンドクライアントと直接つながりはなくても携わったプロダクトを通して、イケてるものを提供したいという気持ちがあって、それがやりがいだったりします。なので、僕らのスタンス的には、俯瞰的に見て、お客様の意見が全て正しいという視点は一旦置いておいて、開発を進めることを意識してます。
ただ、お客様との開発体制の相性はあるので、そのスタンスを理解してもらう、心地よく感じてもらうように努力する必要があるんですが・・・。
FRACTA×Enlytの今後
河野氏:それがEnlytとSupremeTechの強みだと思っているので、僕はそのままでいいと思います。
今後のお仕事の関わり方でいうと、フレームワークを構築できればありがたいなと思います。
FRACTAとEnlytの関わりが濃くなっていろんなプロジェクトが増えていくと、関わる部署・社員数も増えるので、どう繋がっていると一番機能するのか、ガイドやベストプラクティスがあるとパートナーとしてやりやすいですね。
久保:確かに、手探りで始めた分、EnlytでもFRACTAさんのように関わるプロジェクトがあまりなく、統括してくださる企業・お客様・開発側(Enlyt&SupremeTech)の座組で開発プロジェクトをやる場合のフレームワークはEnlytとして標準化できるとよいと思います。
ひとまずはお互いに様子を見るところもあったと思っていて、役割・担当を分担するところは確認できたので、それを踏まえてフレームワークに落とし込めたらと思います。
お客様(クライアント企業様)からの声
—— 実際にクライアントからはどのような声がありましたか?
河野氏:よかった点としては、お客様の担当者の方の協力もあって、本当に一緒のチームかのように動いてくれたところですね。メンバー全員の頑張りがあってこそ、プロジェクトはうまくいくので。
一方で、プロジェクト開始後の最初のコミュニケーションの設計部分は改善できるポイントでもあると思います。コミュニケーションが不足すると不安に思うポイントが増えてきますし、不安が出てくると、プロジェクトの進捗に影響があるので、気をつけたい部分ではあります。
久保:コミュニケーションのいわゆる透明性がなくなってくる原因の1つは、背景が伝わっていなかったことですかね。特にプロジェクト開始直後の立ち上がりの部分は、必要なドキュメント、準備してほしいものなどの依頼をさせていただくんですが、なぜ今それをやる必要があるのか?その背景部分の説明が重要ですし、しっかり見せていくことができれば信用も上がるということですね。
ECなのか?ブランディングなのか?
—— フラクタさんの業界での今の立ち位置はブランディング×ECですか?
河野氏:世の中の解釈としては、ブランディングなのか、ECなのか、ってなりがちだと思っていますが、実際ご相談いただく案件に対して僕らが気をつけていることは、そもそもブランディングとECは1つのセットということです。この10〜20年ECが発展して、コロナ禍も後押ししてECが当たり前になってきた分、注目されるようになったんですが、そもそも実際にモノを売る小売業、メーカーさんは必然的に店舗運営、ECサイト運営、発注・納品、など行うにあたって、絶対ブランディングも行っているんですよね。
なので、その全体像を把握しながらエスコートして、足りていない部分をサポートするというのが僕らのビジネスです。
—— 今後の展開については?
河野氏:僕らのプランやビジョンは明確で、共通している1つのビジョン・ミッションは「世界で日本のブランドがすごいと言われてほしい、日本からブランドが生まれてくるのが当たり前だと思われる世の中にしたい」ということです。常に5年先の未来みたいなことはある程度視野に入れて動いてますが、企業規模とか売上はひとまず置いています。
それよりも、ブランドを創ることが日本の文化レベルまで昇華されてほしいですし、そのために、テクノロジーを上手く使って多くのブランドが生まれて育ち、世界に羽ばたく社会をつくることが重要かと。
久保:日本でブランドを確立するのと世界で知られていくとか、世界でブランドとして確立していくっていうのは全く違うことのようなイメージなんですが・・・。
河野氏:実は、地続きです。
世界で売れるためにはやっぱりブランドにならないと無理だなというのを感じています。高度経済成長期の日本は自分たちを信じ切ることができて、よりクオリティーが高い(小型化、デザイン・機能がいいなど)商品を作れば売れた世界だったと思います。でも今は、先進国は成熟していて、いざ新しい何かを始めようにも、今頃?今更?と不安を感じる部分があると思います。あらゆることができるからこそ、弱みを感じてしまうんだろうなと。
確かに中国と比較すると経済成長は落ち着いているし、アメリカは超大国ですし、新興国は急成長するし、そんな中、日本は・・・?と考えがちです。
けれども、僕は日本という国で生まれ育って、海外の国々も見た上で、誇りをもって好きだと言える国が日本です。個人的には、今後経済発展していく上で、文化への評価や、高度経済成長期で得たもの、歪みなどまで全部ひっくるめて効率化して、自分たちの強みを認識して行動できる、そんなフレームワークが広まっていくようにしたいと考えています。
FRACTA×Enlyt
FRACTA×EnlytではShopifyを活かしたECサイトの構築を得意としており、実績も多数有ります。シングルサインオンなど、Shopifyの基本機能だけでは賄えない部分も開発することで実現可能にすることができます。ぜひ、お問い合わせよりお気軽にご相談ください
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パートナ企業概要
■企業名:株式会社フラクタ
■設立:2013年11月
■事業内容:
– 新規ブランド立ち上げ・ブランドビジネス開発
– リブランディング・ブランド強化
– Shopifyを活用したブランドEC立ち上げ
– ShopifyへのブランドEC移行・導入支援
– 既存ShopifyサイトのUI/UXリニューアル
– ブランドサイト/コーポレートサイト起ち上げ/UIUX強化
– Shopify Plusを中心としたOMO垂直立ち上げ
■担当者紹介:代表取締役 河野 貴伸
■著書:Shopify運用大全 最先端ECサイトを成功に導く81の活用法