「スプリントレビュー」とは?|アジャイル開発における目的や役割を徹底解説!
スプリントレビューについてこんな疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか?
- スプリントレビューで何を行うかわからない
- スプリントレビューの目的がわからない
- スプリントレビューの進め方がわからない
上記のような疑問や不安にお応えしていきます。
今回の記事を読めばこれがわかる!
☑️スプリントレビューの目的 ☑️スプリントレビューの役割 ☑️スプリントレビューの効果的・効率的な進め方がわかる
この記事を書いている私は、、
株式会社Enlytマーケティングチームの山本です。
今回はスプリントレビューについて詳しく解説します!
目次
スプリントレビューとは?
スプリントレビューとは何か?
スプリントレビューとはスプリントの成果をステークホルダーに披露し、フィードバックを得るイベントのことです。
スプリントレビューはスクラムイベントの最後から2つ目に実施します。
スプリントレビューでは、スプリントの成果(インクリメント)をデモすることで、フィードバックを引き出し、フィードバックを元に、プロダクトバックログの項目追加や優先順位の変更を検討します。
スプリントの成果とプロダクトバックログの変更を参考にして、価値を最適化するために次に何ができるかを参加者全員で話し合います。
スプリントレビューはなぜ必要か?
スプリントレビューの目的はスプリントの成果(インクリメント)を提示し、フィードバックや協力を引き出すことです。
フィードバックを踏まえて、 プロダクトバックログアイテムを追加したり削除したり順番を入れ替えたりして、限られた時間やコストの中でプロダクトの価値を最大にできるように修正していきます。
スプリントレビューの工程を怠ると、 クライアントと開発側で開発の要件・仕様についての認識齟齬が起こる可能性があります。口頭や書面での説明では完成品のイメージを細部まで共有できておらず、リリースの直前になってはじめてクライアントのイメージしていた成果物と自分たちが作成した成果物にズレがあったことに気づくということになりかねません。スプリントレビューで細部の認識齟齬を早期に見つけ、改善策を考えていくことが必要です。
スプリントレビューの流れとやるべきこと
スプリントレビューで事前に準備すべきこと
ここではスプリントレビューを実施するにあたり、必要な事前準備について解説していきます。
- ステークホルダーが出席できる日時を確認し、スケジュール調整を行う
- プロダクトバックログを整理する
- スプリントの進捗結果を確認する
- スプリントで開発された項目のチェックとデモを行う機能を準備する
- 必要に応じて資料を作成する
- 1〜3番目の項目はプロダクトオーナー、4番目の項目は開発チームが担当します。
- 番目の項目について状況に応じて、適切なメンバーをアサインすることになります。
スプリントレビューの基本的な流れ
ここでは、実際にスプリントレビューの基本的な流れがどのようなものになるのか解説していきます。
1. 会議の目的を共有
まず、簡単にスプリントレビューの目的やタイムボックス・ワーキングアグリーメントを説明します。
開発チームにとってはステークホルダーとの数少ない接点なので、参加者の名前や役割などを紹介します。
2. 前提事項の共有
このスプリントレビューでの前提事項も共有しておきます。
例えば、画面デザインに関しては別途入れ替えるのでデザインに関するフィードバックは不要、などと共有しておくと、参加者が集中しやすくなります。
3. スプリントゴールを共有する
今回のスプリントのスプリントゴールがどのようなもので、なぜそのゴールになっているのか、どのように重要なのか、誰にとって役に立つのかなどを説明します。
4.本スプリントで実施したもの、実施できなかったものを共有する
スプリントゴールを踏まえて、今回のスプリントで選択したプロダクトバックログアイテムを共有し、実施したもの、実施できなかったものは何かを明らかにします。
5. 今スプリントで完成した機能のデモを行い、フィードバックやQ&Aを実施
完成したプロダクトバックログアイテムのデモを行います。
デモを誰がやるのかについて特に決まりはありませんが、プロダクトオーナーは参加者のフィードバックを書き留めたり、議論に参加する必要があるので、開発者が行うのが望ましいでしょう。
デモを行う際は、作り手の視点よりも実際のユーザーの視点で説明や操作をすることを心がけましょう。
6. スプリント中の状況の変化などが無いか確認
スプリント中に分かった課題や状況の変化を共有し、必要があればステークホルダーからフィードバックを受けます。
7. 今後のリリース計画や直近のスプリントでやろうとしていることを共有
次回のスプリントのスケジュール、特定のマイルストーンに向けた着地の見通しなどを共有します。
8. 全体のまとめ・確認
スプリントレビューでやるべきこと(役職別)
ここではスプリントレビューで行うべきことを役職別に解説していきます。
プロダクトオーナー
- プロダクトバックログの受け入れ基準が達成できているか事前に確認する
- スプリントゴールやスプリントで実施したこと、実施できなかったことを説明できるように準備する
- 事前に参加者(特にステークホルダー)を決定し、会議招集をしておく
- プロダクトバックログを最新の状態に更新する
- スプリントレビューのフィードバックを元にプロダクトバックログやリリース計画を見直す
▼プロダクトオーナーの役割などについての詳しい記事はこちらから▼
アジャイル開発における「プロダクトオーナー」とは?
開発者
- スプリントレビュー時のデモの準備をする
- ステークホルダーからのフィードバックをメモする
スクラムマスター
- 参加者にスプリントレビューの目的を理解してもらう
- スプリントレビューがスムーズに進むようにファシリテートする
ステータクホルダー
- 利用者の視点でプロダクトをレビューし、フィードバックをする
- スプリント中に状況変化がある場合は共有する
スプリントレビューの失敗談とアドバイス
事前準備を怠って..
以前、デモをするための準備が不十分な状態でスプリントレビューを行ったことがありました。
結果としてミーティングがとても長くなり、スプリントレビューに必要以上の労力を割いてしまいました。
怠ってしまいがちな事前準備ですが、十分に行うことでより効率的にスプリントレビューを実施することができます。
プロダクトオーナーや開発チームはそれぞれ必要な事前準備を把握し、スプリントレビューの前に必ず行うようにしましょう。
フィードバックのカテゴリー分けをする
スプリントレビューの中で受け取るフィードバックには「修正」と「改善」の2種類があります。
「修正」とは成果物が仕様どおりになっておらずそれを直す必要があるもの、「改善」とはクライアントの要望通りに進んでいるが、成果物をみて要件が追加されたものです。
スプリントレビューではクライアントから受け取ったフィードバックが「修正」であるのか「改善」であるのかを、クライアントと開発側で確認しあう必要があります。
「改善」がフィードバックで多く含まれていることが原因でスケジュールが伸びているにも関わらず、クライアントはスケジュール通りに進めてほしい、もしくは進められないのはなぜか理解できないといった状況が起こりうるからです。
実際に、この確認を怠ったことでクライアントと開発側でスケジュール感にズレが生じてしまったことがあります。
双方のスケジュール感にズレが生じることは、信頼を失うこととイコールです。
必ずフィードバックのカテゴリー分けを行い、それをクライアントと確認しあう作業を行ってください。
スプリントレビューのまとめ
- スプリントレビューにはスプリントの成果(インクリメント)を提示し、フィードバックや協力を引き出すという目的がある
- スプリントレビューには、フィードバックを踏まえてプロダクトバックログアイテムを追加したり削除したり順番を入れ替えたりして、限られた時間やコストの中でプロダクトの価値を最大にするという役割がある
この役割と目的を果たすためにはスプリントレビューを行う前に十分に事前準備を行うことが重要です。
Enlytについて
株式会社Enlytはベトナムに開発拠点SupremeTechを持ち、Enlytではこれまで50以上の開発プロジェクトを行ってきました。( 株式会社Enlytの実績は開発実績ページから)ベトナムと日本のグローバルなチームで、数多くのプロジェクトを成功に導いてきました。
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