
【スマホのOSアップデートのやり方】iOSとAndroidのアップデート手順やアプリ開発者から見る注意点なども合わせて解説
前回の
スマホを守る、OSアップデートとは?アップデートのメリットや仕組みを解説では、OSアップデートをするメリットや仕組みを解説
では、OSアップデートがいかに重要かを解説しました。
本記事では、さらに具体的なOSアップデートの手順について解説します。
目次
スマホをOSアップデートする前の準備
OSアップデートは重要ですが、準備不足だとデータ消失や失敗のリスクがあります。
特に大きなアップデート前には、事前の確認が大切です。
1. データのバックアップ(iCloud / Google Drive の活用)
OSアップデートは通常、デバイス内のデータを保持したまま実行されますが、アップデート中に予期せぬエラーが発生し、データが消失するリスク があります。
そのため、事前にデータをバックアップ し、万が一のトラブルに備えることが重要です。
iPhoneのバックアップ方法(iCloud / PC)
- iCloudを利用したバックアップ
- Wi-Fiに接続 する
- 「設定」→「[ユーザー名]」→「iCloud」→「iCloudバックアップ」を開く
- 「今すぐバックアップを作成」を選択
- PC(iTunes / Finder)を利用したバックアップ
- iPhoneをPC(Windows / Mac)に接続
- iTunes(Windows)またはFinder(Mac)を開く
- 「このコンピュータにバックアップを作成」を選択し、「今すぐバックアップ」を実行
※iCloudのストレージ容量に制限がある場合、PCを使ったバックアップが推奨されます。
Androidのバックアップ方法(Google Drive / PC)
- Google Driveを利用したバックアップ
- 「設定」→「Google」→「バックアップ」を開く
- 「Google ドライブにバックアップ」をオンにする
- 「今すぐバックアップ」を選択
- PCを利用したバックアップ
- スマホをPCに接続し、デバイスのストレージを開く
- 重要なデータ(写真・動画・ドキュメントなど)をPCにコピー
※GoogleフォトやOneDriveなどのクラウドストレージを活用すると、バックアップが容易になります。
2. ストレージの空き容量を確保する
OSアップデートには、数100MB〜数GBのストレージ容量が必要です。
- 必要なストレージ容量の確認
- iPhone:「設定」→「一般」→「[デバイス名]ストレージ」
- Android:「設定」→「ストレージ」
- 空き容量を増やす
- 不要なアプリを削除
- 使っていないアプリをアンインストールする
- iPhone:「Appを取り除く」機能を活用すると、アプリデータを保持したままストレージを節約できる
- キャッシュや不要データを削除
- Android:「設定」→「ストレージ」→「キャッシュデータを削除」
- 写真や動画をクラウドストレージに移動
- iPhone:「設定」→「写真」→「iCloud写真」をオンにすると、写真がクラウドに保存され、本体の容量を節約できる
- Android:「Googleフォト」や「OneDrive」を活用し、不要なファイルを削除する
3. Wi-Fi環境を確認する
OSアップデートのデータサイズは、通常500MB~数GBと大きいため、モバイルデータ通信(4G / 5G)ではなくWi-Fiを利用することが推奨されます。
- Wi-Fi接続の確認方法
- iPhone / Android:「設定」→「Wi-Fi」で、安定したWi-Fiネットワークに接続されていることを確認
- Wi-Fiを使用するメリット
- データ通信量の節約
- モバイル通信での大容量データ使用を回避
- ダウンロード速度の向上
- 安定した接続でアップデートがスムーズに進む
- 通信エラーの防止
- モバイル通信では接続が途切れることがあるため、アップデート失敗のリスクが高まる
- データ通信量の節約
4. バッテリー残量を確保する
OSアップデート中にバッテリーが切れると、アップデートが正常に完了せず、スマホが起動しなくなる可能性があります。
そのためアップデート前に十分に充電するか、アップデート中は充電器に接続しておくことをおすすめします。
というのも、デバイスによって多少違いはあるものの、下記の仕様になっていることが多いためです。
- バッテリー残量が50%以上であることが推奨される
- iPhoneや一部のAndroidデバイスでは、バッテリー残量が足りないとアップデートを開始できない仕様になっている
スマホをOSアップデートする方法(iPhone & Android別解説)
スマートフォンのOSをアップデートする方法には、下記2種類があります。
- Wi-Fiを利用した直接アップデート(OTAアップデート)
OTAアップデートに関しては、スマホを守る、OSアップデートとは?アップデートのメリットや仕組みを解説をチェックしてみてください。
- PCを利用したアップデート
通常、Wi-Fi環境が整っていればスマートフォン単体でアップデートが可能ですが、ストレージ容量が不足している場合や、OSの大規模アップデートを行う場合は、PCを使ってアップデートする方法もあります。
1. iPhone(iOS)のアップデート手順
- Wi-Fiを利用したOTAアップデート手順(推奨)
- Wi-Fiに接続する
- 安定したWi-Fi環境があることを確認する。
- バッテリー残量を確認する
- 50%以上の充電があることを確認し、可能であれば充電しながらアップデートを実施する。
- ストレージの空き容量を確認する
- 「設定」→「一般」→「[デバイス名]ストレージ」で、十分な空き容量があることを確認する。
- iCloudまたはPCでバックアップを作成する(推奨)
- 「設定」→「[ユーザー名]」→「iCloud」→「iCloudバックアップ」→「今すぐバックアップ」を選択。
- iOSアップデートを実施する
- 「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」に移動。
- 「ダウンロードとインストール」を選択し、画面の指示に従ってアップデートを実行する。
- 再起動後、最新バージョンが適用されていることを確認する
- 「設定」→「一般」→「情報」で、最新のiOSバージョンが適用されていることを確認。
2. Androidのアップデート手順
AndroidはメーカーごとにOSの配信時期が異なるため、利用している機種が最新のアップデートに対応しているか、事前に確認する必要があります。
- Wi-Fiを利用したOTAアップデート手順(推奨)
- Wi-Fiに接続する
- 安定したWi-Fi環境があることを確認する。
- バッテリー残量を確認する
- 50%以上の充電があることを確認し、可能であれば充電しながらアップデートを実施する。
- ストレージの空き容量を確認する
- 「設定」→「ストレージ」で、アップデートに必要な容量があることを確認する。
- Google DriveまたはPCでバックアップを作成する(推奨)
- 「設定」→「Google」→「バックアップ」→「今すぐバックアップ」を選択。
- AndroidのOSアップデートを実施する
- 「設定」→「システム」→「システムアップデート」に移動。
- 「アップデートの確認」をタップし、最新バージョンがある場合は「ダウンロードとインストール」を選択。
- 再起動後、最新バージョンが適用されていることを確認する
- 「設定」→「デバイス情報」→「Androidバージョン」で、最新のOSバージョンが適用されていることを確認。
3. PCを使ったアップデート方法(iTunes / Finder / Googleデバイスマネージャー)
Wi-Fiを利用したOTAアップデートができない場合や、ストレージの空き容量が不足している場合には、PCを使ってアップデートを実行する方法があります。
この方法では、OSの完全なクリーンインストールも可能であり、システムの不具合が発生している場合にも有効です。クリーンインストールの場合は、一旦工場出荷時の初期状態に戻す工程を経るため、データ類のバックアップは必ずとるようにしましょう。
3.1 iPhoneをPCでアップデートする方法(iTunes / Finder)
- Windows / macOS Mojave以前(iTunesを使用)
- PCにiTunesをインストールする(Appleの公式サイトから最新版をダウンロード)
- iPhoneをPCに接続する(Lightningケーブルを使用)
- iTunesを開き、デバイスを認識させる
- 「概要」タブで「アップデートを確認」ボタンをクリック
- 「ダウンロードしてアップデート」を選択し、画面の指示に従って進める
- macOS Catalina以降(Finderを使用)
- iPhoneをMacに接続する(USB-CまたはLightningケーブルを使用)
- Finderを開き、左側のメニューでiPhoneを選択
- 「一般」タブで「ソフトウェア・アップデートを確認」をクリック
- 「アップデートをダウンロードしてインストール」を選択し、画面の指示に従って進める
3.2 AndroidをPCでアップデートする方法(Googleデバイスマネージャー)
Googleや各メーカーの公式ソフトウェアを利用して、PCからAndroidスマートフォンをアップデートすることができます。
- Googleデバイスマネージャーを使用する方法
- PCで「Android SDK Platform Tools」をダウンロード(Google公式サイトから入手)
- スマホをPCにUSBで接続し、「USBデバッグモード」を有効にする
- 「設定」→「開発者向けオプション」→「USBデバッグをオンにする」
- PCのコマンドプロンプトまたはターミナルを開き、ADB(Android Debug Bridge)コマンドを実行
- 接続確認
“`adb devices“`
- OSアップデートを適用
“`adb sideload update.zip““
- スマホが自動的に再起動し、最新のOSが適用される
スマホをOSアップデートする際の注意点
1. すぐにするべき?アップデートのタイミング
- すぐにアップデートした方がよいケース
【セキュリティアップデートの場合】
- OSの脆弱性を修正する緊急のセキュリティパッチが含まれている場合、すぐに適用するのが望ましい。
- 例えば、ゼロデイ攻撃(未修正の脆弱性を狙った攻撃)への対策が含まれている場合は、遅れるとデバイスが危険にさらされる。
【既存のバグ修正が含まれている場合】
- 現在使用しているOSのバージョンに明らかなバグ(特定のアプリが頻繁にクラッシュする、Wi-Fiが不安定など)がある場合、新しいアップデートで修正される可能性が高いため、すぐに適用するのがよい。
- アップデートを少し待った方がよいケース
【メジャーアップデート(iOSやAndroidの大幅なバージョン変更)】
- メジャーアップデートは新機能が追加される一方で、リリース直後は不具合が発生する可能性が高い。
- 特に、バッテリー消費の増加や特定のアプリの互換性問題が起こることがあるため、数週間待って安定したバージョンが提供されるのを待つのも選択肢。
【業務で使用しているスマートフォン】
- 企業で使用しているスマートフォンの場合、OSのアップデートが業務システムやアプリの動作に影響を与える可能性があるため、社内IT部門やシステム管理者の指示を確認してから適用するのが望ましい。
2. 不具合が発生する可能性と対処法(アプリの互換性、バッテリー消費問題)
- アプリの互換性の問題
【一部のアプリが動作しなくなる可能性】
- OSが大幅に変更されると、アプリが新しい仕様に対応できず、起動しなかったり、一部の機能が正常に動作しないことがある。
- 特に、業務アプリや特殊な機能を持つアプリは、アップデート直後に互換性の問題が発生しやすい。
【対処法】
- OSアップデート前にアプリの最新バージョンを確認する
- App StoreやGoogle Playで、使用しているアプリが最新OSに対応しているかを確認する。
- アプリの公式サイトや開発元の情報をチェックする
- 企業向けアプリや業務アプリの場合、開発元が対応状況を発表していることがあるため、事前に確認する。
- 不具合が発生した場合、一時的に旧バージョンのOSに戻せるか確認する
- iOSではダウングレードが制限されることが多いため、慎重に判断する必要がある。
- バッテリー消費の増加
【アップデート後にバッテリーの減りが早くなるケース】
- 新しいOSには、より多くの機能が追加されることが多く、初期設定の段階ではバッテリーの消費が増えることがある。
- また、OSアップデート直後はシステムが内部で再構築を行うため、数日間は通常よりも消費が激しくなることがある。
【対処法】
- 数日間は様子を見る
- アップデート直後のバッテリー消費の増加は一時的なものであることが多く、数日経つと安定することがある。
- 設定を見直す
- 「設定」→「バッテリー」→「バッテリー使用状況」を確認し、不要なアプリのバックグラウンド動作を制限する。
- OSの追加アップデートを待つ
- AppleやGoogleは、メジャーアップデート後にバッテリー消費の問題を修正するマイナーアップデートを提供することがあるため、すぐに解決しない場合は次のアップデートを待つのも一つの方法。
3. 古いデバイスのアップデート対応(サポート終了のリスク)
- アップデートのサポート終了とは?
- iOSやAndroidのOSは、一定期間が経過するとサポートが終了し、最新のアップデートが提供されなくなる。
- 例えば、Appleは約5~6年、GoogleはPixelデバイスで約3~5年のOSサポートを提供することが一般的。
- 古いデバイスでアップデートを適用する際の注意点
- 新しいOSが最適化されておらず、動作が遅くなる可能性がある。
- 一部の新機能が利用できない場合がある(ハードウェアが対応していないため)。
- アップデート後にバッテリー消費が増加する可能性がある。
【対処法】
- OSアップデートを適用する前に、デバイスの動作報告をチェックする
- インターネット上のレビューや、同じ機種を使っているユーザーの報告を参考にする。
- アップデート後に不具合が発生した場合、ダウングレードが可能か確認する。
- 古いデバイスを使用している場合は、買い替えのタイミングを検討する。
最後に:適切な手順でアップデートを行い、スマホの最適化をしましょう
このように、OSアップデートは、アプリ開発において重要な要素であり、互換性の確保や新機能の活用が成功の鍵となります。手順を元に、確実かつ安全に、OSアップデートを行うことが推奨されます。
Enlytでは、最新OSに適応したアプリ開発をサポートし、ユーザーに最適な体験を提供できる開発環境を整えています。最新技術を取り入れたアプリ開発のサポートを行い、OSの進化に適応した開発戦略を提供することで、企業の成長を支援します。
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Enlytについて
株式会社Enlytは、ベトナム・ダナンに170名以上のエンジニアが在籍している開発拠点SupremeTechを持つシステム開発会社です。オフショア開発だけでなく、国内での開発も行っており、それぞれ技術のレベルの高さ、開発の難易度などからお客様にベストな開発体制を組むことを得意としています。
WEBサイト・ECサイトの構築から、モバイルアプリ・LINEミニアプリまで、幅広くソフトウェアの開発を手掛けており、開発規模も大小様々なため、他ベンダーさまとの協業含め、チーム一丸となっての開発を心がけております。( 詳しくは開発実績ページからご覧ください。)
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