【実録】海外リモートワーク|トルコでリモートワークしてみて分かったメリット・デメリット
昨今、コロナウイルスの影響によって’働き方’が大きく変わりつつあります。
日本でもリモートワークが推奨され、自宅から働くようになった方も多くいると思いますし、地方に移住し都会の喧騒から距離をおいた場所から働く方も珍しく無くなってきました。
私は普段は自宅、もしくはコワーキングスペースからリモートで働いており、ベトナム開発拠点とのやりとりはもちろんリモートで行っています。
そこで今回は2021年1月半ばから約3週間、トルコのイスタンブール、イズミル 、カッパドキアをめぐりながら海外リモートワーク実験してみたので、その体験談と日本の企業に勤めながら海外からのリモートワーク(所謂ノマドワーク)は実際に現実的なのか?などご紹介したいと思います。(各国の指示に従い医師の検査の上渡航いたしました。)
トルコへ移住を考えている方、海外でのリモートワークを検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
最後にはトルコ各都市の風景や食事の写真も載せてご紹介いたします!
目次
なぜトルコ?〜準備編〜
なぜまたトルコへ?と思う方もいらっしゃると思います。2021年1月時点での海外渡航情報を調べたところ、「外国人の観光目的での渡航可」「隔離期間なし」の条件が揃っている国は少なく、調査時にはアジア圏は全滅でトルコ、ブルガリア、ギリシャ、ポルトガルあたりは開いていました。その中で時差が最も近く世界三大料理の一つでもあるトルコ料理や、歴史的な建造物も数多くあるため休日は観光もできそうということでトルコとなりました。また都市部であるため、電源やWi-Fi環境等仕事をする上でのインフラ面も心配なさそうということも選択の背景にあります。
※国調査の際に利用した新型コロナ×海外旅行・海外出張情報サイトでは各国のコロナ感染状況や、入国の規制などが簡単に見れます。
入国条件が情報源によって微妙に異なるため、大使館の確実な情報を基に準備を進めていきます。(当時のトルコ入国条件は「搭乗前72時間以内PCR検査の陰性証明」のみでした。)
さて、入国条件はまとまったところで、次は航空券です。
海外旅行好きにとって現在の航空券の価格はとても安価で手に入るため魅力的で、今回はカタール航空の成田~カタール経由~イスタンブールの往復航空券を8万円で入手。(帰国便の変更が柔軟であったこともメリットでした。注:カタール航空の回し者ではありません。)航空券手配の際にはPCR陰性証明の提出等は必要なく、通常通りネットで購入できました。
飛んでイスタンブール~出発編~
成田〜イスタンブールまではカタール(ドーハ)での乗り継ぎ時間含め約20時間の長旅で、金曜の夜便で出発し現地日曜日の昼に到着するスケジュールで組みました。トルコと東京の時差は6時間あるので、時差ボケ対策のため到着日の日曜は翌月曜に向けての調整時間としました。
成田〜ドーハ便では空席が目立ちましたが、想定していたよりは搭乗者が多く、中東のハブ空港であるドーハを経由して各国へ向かう方が多かったです。パキスタンの方や、たまたまドーハ空港でお話しした日本人の方はブラジル・サンパウロへ向かう方でした。
成田空港でのチェックインではある程度トラブルも想定していましたが、PCRの陰性証明を提示するのみで他の手続きは通常時と変わりなく至ってスムーズに済みました。
第一関門も無事突破できたのでいよいよ搭乗です。いざ、イスタンブールへ!
1日のスケジュール
日本での始業時間は午前10時のため、お察しの通り「時差マイナス6時間」ということは、、はい。朝4時始業です。
平日のスケジュールはざっくりこんな感じです。(日によってMTGが入った場合は適宜調整)
AM 3:30 起床
AM 4:00~7:30 作業
AM 7:30~8:00 休憩(朝食)
AM 8:00~11:00 作業
PM 11:00~12:00 休憩(昼食)
PM 12:00~14:00 作業
PM 14:30~PM 21:00 自由時間
PM 22:00 就寝
そんな早朝からだとキツいでしょ!と思う方もいらっしゃると思いますが、それは覚悟の上。ですがやはり一番きつかったのは朝起きることでした。(これは日本でも同じでしょうか笑)
しかし実際に生活をすると体も慣れてくるもので案外この生活リズムは新鮮でした。昼過ぎに仕事が終わり、そこから街に繰り出して海外の情緒を感じリフレッシュできるので「これが新しい働き方か。。」などとも思いましたが、今回は日本と時間を合わせる必要があったためかなり特殊なケースですね。アジア圏で時差2時間程度であれば生活リズムに無理なく長期的に海外リモートワークができると思います。
リモートワークに必要なもの
リモートワークをする上で最低限必要となるものはPC、電源、Wi-Fiの3点です。
新時代の3種の神器と言っても過言ではないでしょう。
PC、電源に関しては世界各国プラグの種類は違えど大体どこにでもありますが、今回の盲点はWi-Fi環境でした。
トルコ、特にイスタンブールはヨーロッパでも最大規模の都市圏であり有名な観光地のためホテルのWi-Fi環境は問題ない想定でしたが、これが意外と不安定でした。イスタンブール内でも2件ホテルを変えましたが、トルコは全体的にWi-Fiは弱いようです。そのため、空港で調達した現地Simカードでペアリングしながらネットに繋で対応しました。ペアリングではZoomのビデオ通話は全く問題なく繋げましたが、一日5回ある礼拝の時間になると外から大音量で聞こえてくる「アザーン」の音声が通話に入ってしまうケースもあり、それは想定外でした笑。
さらばイスタンブール~帰国編~
日本への入国は現地で搭乗前のPCR陰性証明の取得が求められます。私たちは無事PCR検査で陰性結果を受け取ることができたので、予定通り帰国便に登場することができました。着陸後、成田空港でもPCR検査が実施され、そこでも陰性結果となりましたが、検査結果が出るまで空港内の指定場所で待機する必要があり、所要時間は約1時間半〜2時間程度でした。
自宅への移動手段として公共交通機関が使用できないため知人に迎えに来てもらうか、ハイヤーをチャーターする必要があり、14日間の自宅、またはホテルでの自主隔離が求められました。
まとめ
今回海外でのリモートワークの経験を通してメリット・デメリットをまとめてみました。
メリット
- 毎日終業後に観光できる(体力の許す限り)
- 物価が安いため比較的生活コストは抑えられる(長期であればより効果的)
- 家にこもって作業するよりも毎日生活に新鮮味があるのでリフレッシュできる
- 日常的に英語でコミュニケーションするため、英語の勉強になる
- インプットの機会が増える
デメリット
- 日本との時差の調整が大変
- Wi-Fiと電源に縛られる(海外では特にWi-Fi環境に縛られる)
- 日本より物価の高い国では生活コストが上がる(欧米・北欧など)
リモートワークの必需品
- PC
- 電源
- Wi-Fi環境
- Simフリースマホ(Wi-Fi環境が不安定な際、スマホのペアリングで対応するため)
今回私のようにコロナ禍で海外へ渡航しリモートワークをする方はあまりいらっしゃらないかと思いますが、逆にこのような時代だからこそ得られた経験は一生ものになりました。
日々の生活の中でも様々な気づきがあり、トルコのような中興国では日本や欧米の先進国とは異なり、Wi-Fi環境の整備が行き届いていないことや、スマホのアプリケーションにおいてもまだまだ遅れているなと感じました。
例えば、Uber Eatsのようなフードデリバリーアプリも英語へのローカライズが未成熟で外国人には使い勝手が悪いですし、タクシー配車アプリも一応はあるものの候補となるタクシーが少なく時間がかかったりと、UXの面で遅れをとっている印象です。そんな中でも、地域に根ざした移動手段の用アプリとして電動キックボードを活用したMARTIというアプリがあり、街中の駐車スポットに置いてあるキックボードをクレジットカード登録するだけ利用できるため現地の方は街の移動で活用している姿をよく見受けました。
働き方が大きく変わる中、リモートワークのスタイルも多様化していますが、仕事する上で場所は問わない時代になったのだと実体験できました。コロナ禍の渡航制限がなければ渡航できる国の選択肢も増えるため、早く収束することを願っております。海外リモートワークの場合、日本との時差がなるべく短い方がより長期的に滞在可能で生活リズムをそこまで変える事なく過ごせるでしょう。
最後に
最後にトルコ各都市の風景や食事の写真をいくつかご紹介!
イスタンブール
観光名所のブルーモスクを遠目から。中は修復工事のため有名な天井は拝めませんでした。街にはこのような壮大なソフィアが点在しています。アザーンはここから大音量で流れます。
街には野良の犬や猫が多くいます。皆人に慣れていてトルコの方は動物に優しいようです。猫好きにはたまらないでしょう。なんでも絵になってしまいます。
レストランで前菜をオーダー。色鮮やかです。ヨーグルトで和えたものなど馴染みのない味ですがどれも美味。
手前にある緑色のはブドウの葉でひき肉を巻いたドルマ(ドルマ=巻く)という料理。
観光名所のガラタ塔。ロシア人観光客が多かったです。街灯が美しい。
イズミル
エーゲ海に面するトルコ西部のリゾート地イズミル。なんですかこの素敵プレイスは。。!到着は土曜の昼だったので散歩している方が多くいました。イスタンブールから国内線で約1時間ほど来れます。
絵になりすぎだったので思わずパシャリ。対岸まで街は続いています。とても穏やかで静かなところです。老後はこんなところに住んでみたい。
ロックダウンで飲食店は入れないため、夕方になると海岸沿いのベンチでお喋りしたり、食事をしたりと市民の憩いの場となっていました。流しのバイオリニストも現れます。土日はトルコ人は不急不要の外出は禁止らしく、平日は外に出て気分転換するのでしょう。外国人は外出問題なしです。
イズミル の旧市街にある市場の様子。平日は多くの人で賑わっています。
カッパドキア
カッパドキアでは写真のような岩肌に掘られた洞穴ホテルに宿泊。夜のライトアップが綺麗です。
高台からの展望。残念ながら気球は上がっていませんでした。
妖精の煙突と呼ばれる奇妙な形をした岩。上部と下部で質が異なり、上部は溶岩で硬く、下部は柔らかい材質で雨風によって浸食されるためこのような形になったようです。
カッパドキアの市街地。岩山に囲まれた小さな街です。唯一無二な雰囲気。
いかがでしたでしょうか?少しでもトルコの雰囲気を感じていただけたら幸いです。
Enlytについて
この記事を書いている株式会社Enlytは、ベトナム・ダナンに開発拠点SupremeTechを持ち、今注目を集める「ベトナムオフショア開発」を行っています。
ベトナムはIT関連者が日本より多く、開発リソースが潤沢であるという特徴があります。オフショア開発というと低コストだけのイメージがあると思いますが、ベトナムの優秀なエンジニアにより技術面も証明されています。( 株式会社Enlytの実績は開発実績ページから)
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