
クライアントインタビュー:株式会社NiceEze
大型マンション向け次世代AI型ラックを提供する「スマロビ」サービスを中心に、データ活用とオペレーション変革により次世代サプライチェーンを実現する株式会社NiceEze様。その取り組みはWBSでも取り上げられるほど注目度も高い。今回は同社の古賀氏、吉田氏、庄氏にEnlytへ開発を依頼された背景、開発着手後の感想、今後の展望を伺いました。
企業概要
— はじめに、株式会社NiceEzeさんの事業内容について教えていただけますか?
NiceEze: 私たちは大きく3つの事業を展開しています。1つ目が「スマロビサービス」などを手掛けるロジスティクス事業、2つ目がAI自立型の相談ソリューションなどを手掛けるDX支援事業、3つ目が物量業界などに向けたコンサルティング事業です。特に、マンションの物流効率化を図るサービスにおいて業界の第一人者として、新しい取り組みを通じてお客様の課題を解決するソリューションを提供しています。
開発したシステムやサービス内容
— 今回、LINEミニアプリを開発した「スマロビ」サービスについて教えていただけますか。
NiceEze: 「スマロビ」は以下3つの柱で構成されたサービスです。
- 館内配送サービス
- マンション内での荷物の一括管理と配送を効率化するために、人的配送も提供しています。
- AI型ロッカー
- 自社開発のAI型ロッカーを設置し、住民の方々が希望する場所で荷物を受け取れる仕組みを提供しています。
- アプリケーションでの通知管理
- 今回開発を依頼したLINEミニアプリを活用して、荷物の発送や受け取りに関する通知をシームレスに提供します。
発注背景と現場の課題

— Enlytに開発を依頼された背景や課題について教えていただけますか?
NiceEze: 私たちは物流の課題解決を目的として、LINEを活用した開発に取り組むパートナーを探していました。アプリではなくLINEミニアプリを選択した理由としては、荷物の受け取り通知は日々の生活で自然に溶け込んでいるものなので、これからアプリをダウンロードして使用してもらうのではなく、LINEのようにユーザ数も圧倒的に多く日常的に利用されていて、違和感なく操作してもらえるツールを優先したためです。そのため、今回の開発パートナーの選定基準も、単なるシステムの受託開発ではなく、業務を深く理解して提案型で動ける開発会社を求めていたんです。
— Enlytを選んだ決め手は何だったのでしょうか?
NiceEze: LINE開発を行う会社を検索して数社話しを聞かせいただきましたが、Enlytさんは業務要件をしっかり理解し、プロダクト設計や現場との連携がスムーズに進む体制があることで決め手となりました。また、エンジニアリングの専門性を活かし、迅速に開発を進めていただけた点も非常に評価しています。
開発着手後の感想

— 開発中のEnlytチームの印象はいかがでしたか?
NiceEze: とてもスムーズに開発を進めることが出来ました。特に、業務要件の理解を優先しながら、専門性の高いエンジニアチームとも円滑に連携し、クオリティを担保しながらプロジェクトを進めていただけたことが印象的でした。
— 具体的に良かった点や改善点があれば教えてください。
NiceEze: 褒めちぎってもよくないのですが(笑)、開発中に大きな課題はありませんでした。契約や要件においても業務や会社のことを理解いただいた上でフラットな目線で判断してくれて、本当に助かったなって思っています。また、実際にLINEアプリの利用を開始しておりますが、大きな問題も出ておらず、運用面まで考慮して開発してくれた点も大きかったです。
導入後の反応

— 導入後の反応、成果についてお聞かせください。
NiceEze: 実際にサービスを開始して1ヶ月が経ちましたが、すでにマンション内の住民の方の登録率は半数以上を超えております。別の事例などを踏まえると2~3割の利用を想定していたため、大きく上回る成果となっております。また、業務をよく理解していただいた上でUIUXをとてもシンプルに設計して開発いただいたため、住民の方からの操作方法に関する問い合わせなどはほとんどなく、スムーズに利用いただけていることも大きいです。総じて、LINEアプリの利用を通じ、居住者様の利便性向上、管理コストの削減、ロッカーや配送通知の利用率向上による運用効率化といった具体的な成果が得られています。
今後の展望
— 最後に、今後の展望について教えてください。
NiceEze: 私たちが掲げているビジョンは、サプライチェーン全体の効率化と持続可能なモデルの構築です。「川上から川下まで無駄のないサプライチェーンを作り上げる」ことを目指し、その一環としてラストマイル物流の課題解決に取り組んでいます。
物流の現場では、タワーマンションや宅配の急増などがボトルネックとなっています。そこで私たちは、以下のような取り組みを計画しています。
- クール便対応の宅配ロッカーの導入:冷蔵・冷凍品の需要増加に対応した宅配ロッカーの普及を目指しています。ただし、コスト面での課題もあり、これをいかに克服するかが重要です。
- ネットスーパーとの連携 最近増加しているネットスーパーと連携し、マンション向けの配送効率を向上させる仕組みを構築していきたいと考えています。
- 無人ストアの設置 マンション内や近隣に特化した無人ストアを設計し、住民にとって便利で利用しやすい環境を提供することも視野に入れています。
これらの取り組みを通じて、私たちは単なる配送効率化にとどまらず、住民の生活により良い体験を提供したいと考えています。物流という日常の一部をさらに快適にすることで、住民の満足度を高めていくのが私たちの目標です。
「物流の課題解決は、単なる技術革新ではなく、関係者全員が無理なく参加できる仕組み作りが鍵だと考えています。」
今後も持続可能で効率的なサプライチェーンを追求し、皆さまの生活を支える新たな価値を創造していきたいと思っています。
— 素晴らしいお話をありがとうございました。今後の展開を楽しみにしています!
クライアント企業概要

■企業名:株式会社NiceEze
■設立:2021年3月
■コーポレートサイト:
https://niceeze.co.jp/